Amazonで海外輸入販売・転売・せどりなどをしている方はどんな方法で収益商品を見つけていますか?
高収益商品を見つけたり、価格データを簡単に取得できるツールで、「Keepa」という世界中で使われているツールがあります。
2020年末の段階で、Amazon物販をする上では、Keepaはもはや必須のツールといってもいいでしょう。
それだけKeepaが強力なツールだからです。
この記事では、物販に慣れていない人でも分かりやすいよう、Keepaの使い方を解説しています。
なぜKeepaが必要なのか
まずはKeepaを使うとどんなことができるのか、それによってどんなメリットがあるのかを4つに分けて解説します。
① 仕入商品のスクリーニングに使える
スクリーニングとは、膨大なAmazon商品の中から、さまざまな条件をもとに目当ての商品を探索すること。
日常生活では商品を探すときは、Amazonのアプリでキーワードを入れるなどして検索すると思いますが、それに複雑な条件を設定できると考えればいいでしょう。
収益商品のスクリーニング作業
Keepaを使うと、商品名やブランドはもちろん、新品・中古価格、出品数、カテゴリ、製品のサイズ、評価……などなど、いろいろな条件をつけて商品を絞り出すことができてしまいます。
これにより、販売数が多く、かつ収益性の高い(粗利益の高い)商品だけを一度に抽出することができるわけです。
② Amazon商品の出品状況をリアルタイムに監視できる
Keepaにはトラッキング機能というものがついていて、一つ一つの商品に設定することができます。
トラッキング機能を使うと、対象の商品の価格が指定した下限以下になったときに、自動でメールやSNSにアラートを送ってくれます。
自分でポチポチ価格をウォッチしたり、監視ツールなどを導入しなくてもいいのは大きいですね。
③ 海外Amazonの価格を簡単に比較できる
これを読んでいる方の中には、海外Amazonの商品で輸出入販売をしている人もいることでしょう。
Keepaは全世界のAmazonのほぼすべての商品の価格データを持っているため、それらを簡単に比較することができます。
詳しくは下のセクションで説明していますが、Keepaでは同一ASINの各国Amazonの価格をひとつの画面上で見ることができ、簡単に最安値の出品を見つけられます。
国際間の価格差を利用して、誰でも稼ぐことができるようになるのは革新的ですね。
④ APIを活用して情報収集を自動化できる
さらに情報収集を効率化したいなら、KeepaのAPIを活用することができます。
これも後で詳しく解説しますが、APIを使って価格データ取の取得を自動化すれば、手間を掛けることなく収益商品を探すことができます。
自分でプログラムを作ってAPIからデータを自動で取得することもできますし、データ分析などを外注化すれば一切自分の手を動かすことない物販ビジネスを構築することだって可能になります。
Keepaを活用したデータ取得方法
ブラウザの拡張機能を導入する
Chromeでは「Amazon Price Tracker」として提供されています。
上のリンクからインストールすることもできますし、Chromeストア上でAmazon Price Trackerで検索すればでてきます。いずれにしても、ただ入れて使うだけなら、完全無料・登録不要で使うことができます。
この拡張機能をインストールすると、Amazonの商品ページを開いたときに画面中央にKeepaのウィジェットが自動で現れます(下の画像のような感じです)。
Amazon Price Trackerの表示される位置
このウィジェット上にはいろいろな情報が表示されています。
過去の価格、出品数、ランキングの履歴がグラフとなって表示されます。
Amazon Price Trackerの表示画面(ランキングについては有料機能)
特に注目したいのが、各国のAmazonの価格情報を一覧で見られる機能。
海外Amazonのカートボックス価格はもちろん、過去の価格推移も同じ画面のグラフで表示されます。
最安値の国はハイライトで表示されるので、わかりやすいです。
各ロケール(各国)Amazonの価格情報
さらに商品の詳細データが一覧で見られるタブも。
FBA手数料やセラー(出品者)の一覧、EANなどはこの画面からまとめて取得できるので、仕入や出品作業のときにかなり便利ですね。
詳細データがみられる「Data」タブ
価格変動アラートを受信する
Amazon Price Trackerの画面上で商品のトラッキングを設定することができます。
商品のトラッキングは、対象商品の価格が設定価格を下回ったときに自動でメールなどに通知(アラート)を送ってくれる仕組みです。
下の画像では、この商品のAmazon.co.jpによる販売価格が5,500円以下になったときに通知を送る設定をしています。
アラートを設定できる「商品のトラッキング」タブ
設定が完了すると、以下の画像のように、アラートの通知先を設定できる画面に移動します。
ここでメールアドレスやWeb通知(Chromeなど)、RSSなどを設定することができます。
トラッキングを設定した状態(メールアドレスを設定している)
Keepaのサイト内では、トラッキングを設定した商品の一覧が表示され、いつでもトラッキングの設定を確認・削除することができます。
トラッキングの設定状況を確認・解除できる画面
Keepaサイト上のツールを使って探索する
Keepaでは、商品の検索ツールをいくつか提供されていて、驚くほど高機能です。
まずは無料でも使える商品検索ツールをみてみましょう。
Keepaのサイトにアクセスすればログインしていなくても、価格の水準、最近のランキング変動、カテゴリで商品を探せます。
この商品検索機能だけでもレベルの高い商品探索が可能ですが、正直もう一段条件を絞りこみたいところ。
そこで、有料プランだけでしか使えないですが、Product Finder機能というのがあります。
これが結構、使えます。
Keepaで扱っているほぼすべてのパラメータ(データの種類)が指定可能で、全商品の中からお目当ての商品を絞り出すことができる機能です。
正直ほぼ無敵な便利ツールですね。
商品カテゴリ、商品名、現在価格での抽出はもちろん、以下のような各種条件を指定して検索をかけることができます。
- 現在価格(Amazon, FBA, FBM, 中古などの状態別)
- 特定の出品がないもの(例えばAmazon本体からの出品がない)
- カテゴリの排除
- セラーの指定(特定の出品者の出品だけをみる)
- 直近の価格変動日(期間を指定)
- 売上ランキングの変動回数
- などなど…
KeepaAPIを使う
ここまで紹介したKeepaの機能を使いこなすだけでも十分に収益性を上げることができると思いますが、さらに効率化をしたい人は一歩先をいって自動化しましょう。そんな人のために、KeepaはデータAPIも提供しています。
APIとは簡単にいえば、データを自由に取得するための窓口のようなものです。
APIを活用すると、欲しいデータを効率的に取得し、独自の探索や分析を自動的にできるようになります。
たとえば、APIでExcelに直接データ取得しデータを加工したり、プログラミングができる人なら機械学習で商品の分類や価格の推定などもできるようになるでしょう。
このようにAPIを活用して、ごっそりとデータを取得しておけば、後から自由に分析して仕入戦略・販売戦略を立てることができ、それが物販の収益性をさらに高めるわけです。物販で大きく成功したいなら、後から拡張できるように、計画的にデータを取得していきましょう。
Keepa APIをどうやって活用する?
では具体的にAPIはどうやって活用すればいいでしょうか?
ある程度プログラミングができる人なら簡単に取得できるようになりますが、みんながプログラミングできるわけではありません。
そこで、Excelさえあれば自由にAPIを使用できるようなツールが提供されています。
ASINと必要項目さえ設定して放置しておけだけで、数千件以上のデータを取得できるようになります。
このツールでは、上で解説したProduct Finderで取得可能な各種項目を自由に指定して、商品情報を取得できます。
本気で稼ぎたいという人は参考にしてみてください。
Keepaから簡単に情報取得する仕組みを開発します ASINからの大量のデータ取得、自由にカスタマイズできる | リサーチ・データ収集 | ココナラ
Keepa利用時の注意点
表示が英語ばかりのときは言語設定を確認しよう
Amazon Price Trackerのウィジェットでも、Keepaのサイト上でも、表示がすべて英語だったり通貨の単位がドルになっていたりする場合があります。
そんなときは、設定画面で言語設定を日本語にしましょう。
SettingsタブからAdd-on settingsで日本国旗を選ぶことで日本語にできます。
一部機能は有料
結構重要なことですが、Keepaの機能は一部は有料プランでしか使えません。
特に、ランキングの推移やProduct Finder、データAPIなどの重要な機能は有料になります。
記事現在では、有料プランが月額15ユーロ(1,900円くらい)です。
これを高いとみるか安いとみるか人それぞれかと思いますが、Amazonで物販をする以上は避けられない出費だと考えています。
逆にいえば、月1,900円程度だけですべての商品情報を取得できますし、収益商品を見つけられれば一瞬でペイできてしまう金額でもあります。
また、確定申告では経費として算入することもできるので、実質的な負担はかなり少なくなります。
Keepaで取得した情報が最適解とは限らない
Keepaを使う上で必ず注意しなければならないのは、「必ずしもKeepaで得たデータが最適な情報とは限らない」ということです。
Keepaで最安値の商品をみつけたとしても、実際に仕入れるときには価格が変動していることもありますし、逆にさらに下がることだってあるでしょう。
また、Keepaでは競合する出品者が表示されていなくても、実際に販売をはじめるときには競合するセラーが出現することも可能性としては常にあります。
もちろん、こうしたことはKeepaを利用するか否かに関わらず、すべての物販ビジネスにいえることですが……。
取得した情報はあくまで材料なので、最後は自分の責任で仕入・販売することが重要になります。